開発のヒント
CPU
デュアルコア搭載STM32H7マイコンのブート
STM32H7デュアルコア・ラインにはArm® Cortex®-M7およびCortex-M4の2つのCPUが搭載されています。これらのCPUはオプション・バイトの設定により、電源投入後の起動を制限することができます。
デフォルトでは両方のCPUが同時に立ち上がりますが、オプション・バイト設定によりCortex-M7または Cortex-M4を個別に起動させることができます。
BCM7 |
BCM4 |
ブート順序 |
0 |
0 |
Cortex®-M7が起動し、Cortex®-M4のクロックがゲートされる |
0 |
1 |
Cortex®-M7のクロックがゲートされ、Cortex®-M4が起動 |
1 |
0 |
Cortex®-M7が起動し、Cortex®-M4のクロックがゲートされる |
1 |
1 |
Cortex®-M7とCortex®-M4の両方が起動 |
オプション・バイトで起動を制限されたCPUはクロック供給が停止しているため、起動しているCPUからクロック供給を有効にすることで動作を開始します。 また、この状態から低消費電力モードに移行させる場合、一度CPUを起動してから低消費電力モードに移行してください。
各CPUの起動プログラムは、Cortex-M7は0x08000000番地(Flash メモリバンク1)、Cortex-M4は0x08100000番地(Flash メモリバンク2)が先頭番地になります。
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