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ADコンバータのサンプリング・サイクルの見積り

ADコンバータ(ADC)のサンプリング・サイクルを見積る方法は、製品によって2種類の方法をデータシートに記載しています。例えば、STM32F103などでは、Rain max formula計算式でRainからサンプリング・サイクルを計算します。

一方、STM32L431などでは、「Maximum ADC RAIN」という表を記載しています。この表に記載されているサンプリング・サイクルは、ADC_SMPRxレジスタのSMP[2:0]で設定が可能です。サンプリング時間は、表中に記載されている周波数(MHz)の場合の各サンプリング・サイクルを時間に換算したものです。

まずは、ご使用の環境にてADCの入力チャンネルに接続されるRainの最大値を見積ってください。Rainはユーザの回路に依存します。ご利用になるADCの分解能とRainが接続されるチャンネル(Fast channels or Slow channels)と合わせて、この表のRain maxの表中から見積もったRainの最大値より大きく最も近い値を選択してください。その値に対応する表中のサンプリング時間が、ご利用環境にて必要となる最小のサンプリング時間になります。

例えば、STM32L431の場合、12bit分解能で、330ΩのRain maxがFast channelsに接続されるとすると、必要な最小のサンプリング時間は81.25nsとなり、サンプリング・サイクルは6.5サイクルになります。

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