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STマイクロエレクトロニクス、SESIP3セキュリティ認証に対応し、IoT機器に最適なSTM32WBA52ワイヤレス・マイコンを発表
・Bluetooth® Low Energy 5.3アプリケーションに必要な性能、効率、セキュリティを提供する 新しいSTM32WBAシリーズ初のマイコン
2023年3月7日
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、Bluetooth Low Energy(LE) 5.3、超低消費電力モード、高度なセキュリティ、STM32開発者が使い慣れた幅広いペリフェラルを組み合わせた「STM32WBA52ワイヤレス・マイクロコントローラ(マイコン)」を発表しました。同製品は、IoT機器における無線通信機能の追加や消費電力の削減、サイバー・プロテクション、エッジにおける処理能力の向上を簡略化します。また、STの特許取得済みの最先端技術を搭載し、スマート・ホーム、産業用照明、センサ、電気スイッチ、ゲートウェイ、携帯型医療機器などに最適です。
STM32WBA52ワイヤレス・マイコンは、STの超低消費電力STM32WBワイヤレス・マイコンで実績のある無線機能を搭載しています。製造能力の拡大およびレジリエンス強化に向けたSTの投資により、マス・マーケット向けの提供が可能になりました。同製品は、最大100MHzで動作するArm® Cortex®-M33コアおよび最先端のペリフェラルを搭載し、優れた演算能力を実現しています。
また、強力なSTM32Cube開発エコシステムに対応しているため、既存のSTM32WBワイヤレス・マイコンやその他のSTM32マイコンから簡単に移行可能です。認証済みのBluetooth LE 5.3プロトコル・スタックが組み込まれ、STM32WBシリーズの既存プロファイルに基づいて構築されたSTM32CubeWBAマイコン・パッケージも提供されるため、優れた移植性を実現しています。STM32Cube開発エコシステムには、マイコンの初期化コード自動生成ツール「STM32CubeMX」や、無線性能の評価ツール「STM32CubeMonitor-RF」、STM32マイコン向け組込みAI開発ツール「STM32Cube.AI」(デスクトップ版 / クラウド・サービス)なども含まれています。STM32Cubeは、アプリケーションの開発・検証を加速させる実績のある開発エコシステムです。さらに、試作開発の簡略化に貢献するSTM32WBA52ワイヤレス・マイコン専用の開発ボード「NUCLEO-WBA52CG」の提供も予定しています。
STM32WBAワイヤレス・マイコンは、超低消費電力のRF回路を集積し、+10dBmの高いRF出力を提供します。また、最大2Mbpsのデータ転送速度で安定した長距離通信を実現可能です。アクティブな無線通信を実行できるディープ・スタンバイ低消費電力モードにより、システム全体の消費電力を大幅に削減するとともに、バッテリ寿命の延長に貢献します。また、最大20の同時接続に対応しています。
さらに、セキュリティ分離、メモリ保護、タンパ保護、およびCortex-M33の特徴であるArm TrustZone®アーキテクチャをベースにしたPSAセキュリティ・プログラムにより、サイバー・プロテクションを強化しています。Trusted Firmware for Arm Cortex-M(TF-M)をベースとするセキュアなソフトウェア・ソリューションも付属しています。
TF-Mは、セキュア・ブート、セキュア・ファームウェア・アップデート、暗号、セキュア・ストレージ、実行時の構成証明を含むPSA immutable Root of Trust(RoT)を備え、業界標準のPSA Certifiedセキュリティ・フレームワークに準拠しています。サイドチャネル攻撃耐性を備えた対称 / 非対称暗号アクセラレータを内蔵し、HUK(Hardware Unique Key)セキュア・プロセスによって鍵を保護します。物理的攻撃に対する耐性にも優れており、Arm PSA Certifiedレベル3およびSESIP3(1) IoTセキュリティ認証に対応しています。
超低消費電力のSTM32U5マイコンと共通の低消費電力技術を数多く採用したSTM32WBA52ワイヤレス・マイコンは、低消費電力DMA(Direct Memory Access)および高速ウェイクアップによる柔軟な低消費電力状態を特徴としています。これらの機能を組み合わせることで、マイコンの消費電力を最大90%削減可能です。また、オーバーサンプリング機能によって精度が向上した12bit ADコンバータなどの最新ペリフェラルを搭載するとともに、内蔵FlashおよびRAMのエラーコード訂正(ECC)対応によりデータの完全性と安全性が向上します。ユーザ・アプリケーションやプロトコル・スタックのストレージ用に1MBの大容量内蔵Flashメモリも搭載されています。
STM32WBA52ワイヤレス・マイコンは、毎年更新されるSTの10年間の長期製品供給保証プログラムの対象製品となる予定です。
STM32WBA52ワイヤレス・マイコンは、現在サンプル出荷中で、UFQFPN48パッケージで提供されます。大量購入時の参考価格は約1.49ドルです。また、試作開発に最適な開発ボード「NUCLEO-WBA52CG」の参考価格は約62.50ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
採用事例
STの主要顧客の1社であるP4Q Electronics社は、同社のQassay®ラテラル・フロー・リーダにSTM32WBA52ワイヤレス・マイコンを採用しています。
先進的なマルチスペクトル・センサ技術をベースに最新のAIモデルとBluetooth® LE無線を組み合わせたQassay®リーダは、あらゆるタイプのラテラル・フロー・テストに対応できる柔軟性を備えています。最高の精度、感度、再現性を保証しつつ、アッセイ開発パートナーやラテラル・フロー・テスト・ストリップ・メーカーをサポートします。
P4Q Electronics社のCEOであるAitor Alapont氏は次のようにコメントしています。「当社のミッションは、迅速なテストを普遍的なものにすることです。Qassay®は、当社の革新的なテクノロジーにより、定性的・定量的診断の両方を家庭で行うことを可能にします。STのSTM32WBA52ワイヤレス・マイコンを採用したことで開発期間が短縮され、市場ニーズに迅速に対応できるようになるでしょう。」
Qassay®リーダは、Future Electronics社のCentre of Excellence(CoE)と共同開発されました。Future Electronics社のEMEA地区 先端エンジニアリング・グループ(AEG)担当シニア・ディレクターであるEtienne Lanoy氏は、次のようにコメントしています。「新しいSTM32WBA5ワイヤレス・マイコンは、豊富なペリフェラルに加え、高度なセキュリティを備えた無線通信機能も提供します。STの開発エコシステムと組み合わせることで、無線通信機能を必要とする新たな開発を成功に導いてくれるでしょう。」
(1)SESIP(Security Evaluation Standard for IoT Platforms)で規定されている5つの保証レベルのレベル3。SESIP3は十分なセキュリティ・レベルの保証を提供します。
*STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は、米国特許商標庁に登録されています。
P4Q Electronics社について
P4Q Electronics社は、独自の太陽光発電パネル・トラッカ・コントローラ(Suntrack®)および高精度診断テスト(Qassay®)を製造するODMメーカーです。ビルバオ(スペイン)、アルバカーキ(米国)、昆山(中国)に製造拠点を持ち、世界各地で事業を展開するグローバル・エレクトロニクス・プロバイダとして、再生可能エネルギー、産業、鉄道、自動車、航空宇宙などの分野で顧客を擁しています。詳細については、p4q.comまたはQassay.comをご覧ください。また、TwitterやLinkedInアカウントをフォローしてください。
Future Electronics社CoEについて
Future Electronics社 Centre of Excellence(CoE)は、電子部品流通の世界的リーダーであり、業界で現在最も革新的で評価の高い企業の1つとして認められているFuture Electronics社が提供する先端エンジニアリング・サービスです。
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