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STとLierda、ワイヤレス・ソリューション向け低消費電力Bluetooth® モジュールの開発で協力
2021年6月18日
*2021年6月18日に中国で発表されたプレスリリースの抄訳です。
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)と、中国でIoTシステムおよびスマート製品向けソリューションを提供するハイテク企業であるLierda Science & Technology Group Co. Ltd(以下Lierda)は、ワイヤレス・ソリューション向けの低消費電力Bluetooth® モジュールの開発において協力することを発表しました。今回の協力では、Lierda製の新しい低消費電力Bluetoothモジュール「LSD1BT-STWB5500」に、STのBluetooth® Low Energy(LE)対応ワイヤレス・マイクロコントローラ(マイコン)「STM32WB55(*)」が採用されます。
LSD1BT-STWB5500は、高集積かつ干渉に対して優れた堅牢性を備えた、小型・薄型モジュールです。Bluetooth LEの認証を取得済みのため、製品開発期間の短縮に貢献します。同モジュールに搭載されたSTM32WBマイコンは、Bluetooth LE 5.2、ZigBee 3.0、Threadなど複数のプロトコルに対応し、動的または静的な同時モードで動作します。
LierdaのSTビジネス部門ジェネラル・マネージャであるAlex Yuは、次のようにコメントしています。「スマートな生活家電や産業機器、コンスーマ向け機器、およびIoT機器では、複数の無線プロトコルに対応したマイコンのニーズが高まっています。STの認定パートナー企業であるLierdaが開発した新しい低消費電力Bluetoothモジュールは、STの最新のSTM32WB55マイコン・プラットフォームをベースにしています。STM32WB55マイコンが持つ高集積、高性能、低消費電力といった特徴を最大限に活用するとともに、複数の無線プロトコルや、指紋認証アルゴリズムに対応し、顧客の開発をサポートします。また、優れたRF性能により、設計工数の削減に大きく貢献します。」
STのアジア・パシフィック地区バイスプレジデントで、マイクロコントローラ & デジタル製品事業部のマーケティング / アプリケーション、IoT / AIコンピテンス・センターおよびデジタル・マーケティングを統括するArnaud Julienneは、次のようにコメントしています。「Bluetoothなどの2.4GHzプロトコルには、ハードウェア / ソフトウェア双方の専門性が求められます。複雑な設計および認証に掛かる負荷やコストといった課題の解決手段となるモジュール型ソリューションは、ワイヤレス製品の開発や製品開発期間の短縮に取り組む企業にとって、ますます重要性を増しています。そのため、Lierdaとの協力は、STがワイヤレス製品分野の顧客にSTM32の製品および開発エコシステムを提供し、より良いサービスを提供する上で大きく貢献するでしょう。」
LSD1BT-STWB5500は、現在サンプル出荷中で、2021年6月中に量産が開始される予定です。
(*)STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。
技術情報
LSD1BT-STWB5500は、設計の簡略化や、安全性 / 信頼性の向上に貢献する以下の特徴を備えています。
・32MHz / 32.768kHzの高性能水晶発振器
・1MB Flashメモリ / 256KB RAM
・Arm® Cortex® -M4(最大動作周波数64MHz)およびCortex-M0+(最大動作周波数32MHz)をベースとす
るデュアルコア搭載ワイヤレス・マイコンSTM32WB55搭載
・44本の拡張用GPIOをサポート
・RFハードウェアの設計、開発、製品化を簡略化する内蔵バラン
・小さな実装面積(22 x 19mm)
Lierdaについて
Lierdaは、中国の重点分野におけるハイテク企業です。IoT組込み機器の分野において10年以上にわたり技術開発と市場の成長促進に取り組み、豊富な技術力を備えています。また、従業員の30%以上が研究開発に従事する技術者であり、組込みマイコンの技術、RFハードウェアの研究開発、通信およびネットワーク技術における実用的な専門性を豊富に有しています。Lierdaは、IoTワイヤレス通信分野において、NB-IoT、LoRa、Wi-Fi、Bluetooth LE、ZigBee、RFなど、完成度の高い通信ソリューションを開発しており、これらは地下駐車場の低消費電力照明、4種のメータ集中検針システム、室内エネルギー消費量モニタ・解析、スマート・コールド・チェーン、スマートな電気自動車、小売店用スマート端末、スマートな広告配信システム、スマート空気清浄機、スマート・シューズなどのシステム・ソリューションにおいて幅広く利用されています。詳細については、ウェブサイト(www.lierda.com)をご覧ください。