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STM32WBワイヤレス・マイコンにZigbee® 3.0のサポートを追加

・Zigbee認定済みプラットフォーム

2020年7月8日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、Zigbee PROのプロトコル・スタックをベースとしたZigbee® 3.0のサポートを、STM32ワイヤレス・マイクロコントローラ(マイコン)のSTM32WB55ライン用の開発エコシステム「STM32CubeWB」に追加したことを発表しました。これにより、STM32を使用する開発者は、ホーム・オートメーションやスマート照明、スマート・ビルディング、IoTの通信範囲の拡大など、さまざまな開発においてZigbeeネットワークの相互運用性と低消費電力の機能を活用することができます。

Zigbee 3.0には、Zigbee規格のコンスーマ機器および産業機器用の機能が統合されており、主要なコンスーマ機器メーカーやインターネット・ブランド企業による新しいスマート・ホーム製品へのZigbee通信の採用が進んでいます。STは、Zigbee AllianceおよびZigbee Alliance Member Group China(ZMGC)の理事会メンバー、さらにZigbee AllianceのConnected Home over IP(CHIP)プロジェクトのサポート・メンバーとして、長期にわたりZigbee技術をサポートしています。

STが無償で提供するSTM32WB55ライン向けのZigbee 3.0ソフトウェアには、高く評価されているExegin社のZigbee PROプロトコル・スタックが含まれており、STにサポートされています。このスタックは、Zigbee Golden Unitsとして認証を取得したExegin社の製品に使用されており、試験機関で使用されるリファレンス・スタックとして認定されています。STM32WB55マイコン向けのスタックは46のZigbee 3.0のクラスタをサポートしているため、機器の機能検証を迅速化し、開発のさらなる簡略化に貢献します。さらに、既存製品に向けた21のクラスタがサポートされています。

Exegin社の社長であるLeslie Mulder氏は、次のようにコメントしています。「Zigbee 3.0のサポートがSTの開発エコシステムに追加されたことは、Zigbee Allianceが新たな成熟段階へと到達したことを示す重要なマイルストーンになります。ZigbeeとSTは今後、IoT市場において主導的な地位を確立していくでしょう。」

STM32WB55ラインはThread®やBluetooth® 5.0もサポートしており、Over-The-Air(OTA)によるファームウェア更新機能を備えています。現在、10品種が提供されており、パッケージ・タイプとFlashメモリ容量(256KB~1MB)の選択が可能です。また、より柔軟にアプリケーションの性能やコスト・ターゲットに対応できる新しい品種が2020年第3四半期内に発表される予定です。STM32WB55ラインに搭載されているArm® Cortex®-M4は、浮動小数点ユニット、DSP命令セット、およびアプリケーションのセキュリティを強化するメモリ保護ユニット(MPU)を備えています。また、内蔵のIEEE 805.15.4無線とマイコンのサイバー保護機能の管理に特化したArm® Cortex®-M0+により、アプリケーションの性能を維持しつつ、ロー・レイヤのリアルタイム処理をスムーズに実行することが可能です。RFトランシーバは106dBのリンク・バジェットを備えており、信頼性の高い長距離通信を実現します。

また、STの特許取得済みの超低消費電力マイコン・プラットフォームに加え、無線通信用バラン回路などの機能を高度に集積しているため、幅広いIoT機器やウェアラブル機器の設計において消費電力およびサイズの厳しい制約に対応することができます。さらに、豊富なアナログ / システム・ペリフェラルや、セキュア・ファームウェア・インストール(SFI)、カスタマ・キー・ストレージ、公開鍵アクセラレータ(PKA)、暗号化アクセラレータなどのサイバー保護機能およびID機能を搭載しています。その他、静電容量タッチキー・コントローラやLCDドライバにより、簡単にユーザ・インタフェースを統合することも可能です。

新たにZigbee 3.0ソフトウェアが追加されたSTM32CubeWBでは、STM32WBシリーズ用のロー・レイヤ(LL)APIやハードウェア抽象化レイヤ(HAL)ドライバ、Bluetooth® 5.0、Mesh V1.0、およびThread®用のライブラリ、FreeRTOS™カーネル、FatFSファイル・システム、および静電容量センシング・ライブラリ「STMTouch™」などの組込みソフトウェアが提供されています。また、STM32Cube開発エコシステムでは、無線通信テスト用のソフトウェア・ツール「STM32CubeMonitor-RF」や、初期化コード自動生成ツール「STM32CubeMX」が提供されているため、快適かつ簡単に開発を行うことができます。

詳細については、ウェブサイトをご覧ください。