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機能安全規格への準拠に役立つSTM32 / STM8ファミリ向け認証済みソフトウェアを発表
2020年5月5日
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32マイクロコントローラ(マイコン) / マイクロプロセッサ(MPU)およびSTM8マイコンを使用した機能安全設計向けに、ソフトウェア・パッケージのX-CUBE-STL、X-CUBE-CLASSB、STM8-SafeCLASSB、およびSTM8A-SafeASILを発表しました。産業、医療、コンスーマ、および車載機器分野において、セーフティ・クリティカルな製品の開発簡略化に貢献します。
これらのパッケージはすべて無償で提供され、IEC規格およびISO規格への準拠に必要な開発リソースが含まれています。1000品種以上の製品を含むSTM32ファミリや、車載対応のSTM8AFを含むSTM8ファミリで構成される製品ポートフォリオにより、専用のセーフティ・マイコンをはるかに上回る幅広い選択肢を提供するとともに大幅なコスト削減を実現します。
産業機器開発向けのX-CUBE-STLは、TÜV Rheinland社によるIEC 61508 SC3規格の認証を取得しています。同パッケージでは、セーフティ・マニュアルに記載された使用条件に従ってSTM32ファミリの製品を使用することで、安全度水準SIL-2またはSIL-3の機能安全を実現できます。X-CUBE-STLは、現在ほとんどのSTM32ファミリ製品で利用可能で、STM32L5シリーズ、STM32H7シリーズ(デュアルコア)、およびSTM32MP1(MPU)向けのパッケージが2020年第4四半期に提供される予定です。
X-CUBE-CLASSBは、セーフティ・クリティカルな生活家電の開発を対象とし、Underwriters Laboratories(UL)社によるIEC 60335-1および60730-1規格の認証を取得しています。STM32F0 / G0 / F1 / F3 / G4 / F2 / F4 / F7 / H7 / L0 / L1 / L4 / WBシリーズに対応しています。
STM8-SafeCLASSBは、高効率、低コスト、および低消費電力を特徴とするSTM8ファミリの製品を使用した機器開発を対象としています。
X-CUBE-STL、X-CUBE-CLASSB、およびSTM8-SafeCLASSBには、アプリケーションに依存しないコアCPU / メモリ部品用自己診断機能ライブラリ、および必要なセーフティ・ドキュメントが含まれています。
また、STM8A-SafeASILでは、ASIL-Bまでに準拠した車載アプリケーションで必要となるドキュメントを提供しています。ISO26262に準拠したソフトウェア開発プロセスでの使用に適しており、STM8AFシリーズのセーフティ・マニュアルで要求されるソフトウェア自己診断機能ライブラリの実現をサポートします。
これらのパッケージは、組込みソフトウェア開発における課題の解決、製品開発期間の短縮、および認証取得コストの削減に貢献します。
加えて、STの認定パートナー企業により、安全要件の策定、安全性診断機能の実装、テスト / 検証、製品認証など、開発プロセスにおけるあらゆる段階を対象とした関連サービスやサポートが提供されています。認定パートナー企業には、STM32マイコン / MPU向けの安全性に優れたリアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)を提供しているEmbedded Office社、Microsoft社、Arm®社、SEGGER社、およびWittenstein社などが含まれています。また、IAR Systems社とArm社は、STM8 / STM32向けに機能安全規格の認証取得済みコンパイラを提供しています。さらに、Embedded Office社、Hitex社、innotec社、MESCO社、NewTec社は、ソフトウェア、設計サービス、エンジニアリング・サービス、リファレンス・プラットフォーム、およびトレーニング教材の提供により開発をサポートしています。
新しい機能安全性ソフトウェア・パッケージは、現在無償で入手可能です。X-CUBE-STLとSTM8A-SafeASILの入手には、機密保持契約(NDA)が必要です。詳細については、STのセールス・オフィスまたは販売代理店までお問い合わせください。
また、ウェブサイトをご覧ください。
STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。