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STM32マイコンの開発エコシステムを強化する 品質ラベル「MadeForSTM32™」を発表
・STパートナー・プログラム参加メンバーは、STに対しSTM32をサポートする製品・サービスの評価申請が可能 ・認可パートナー企業の製品・サービスに対し、性能、カスタマー・サポートおよび保守を認定するMadeForSTM32ラベルを発行 ・エコシステム開発者のビジネス機会を拡大するMadeForSTM32ラベルが、STM32ファミリを使用したシステム開発を強化
2019年7月11日
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32マイクロコントローラ(マイコン)の市場訴求力をさらに高めるため、同製品の開発エコシステムを提供するパートナー企業の製品を評価し、その適性を認定した製品・サービスに対してMadeForSTM32™ラベルを発行することを発表しました。
マイコンは、あらゆるスマート機器に内蔵されている小さい電子的な「脳」です。マイコンを活用する開発者には、設定・開発ツール、すぐに使えるソフトウェア・サンプルやライブラリ、開発ボードなどで構成される開発エコシステムが欠かせません。開発者はこの開発エコシステムを利用して、アプリケーションの試作開発から、製品化までを行います。
多くの開発者にとって、現在および将来のシステム開発向けにマイコン・メーカーを選定する際の重要な要素は、開発エコシステムの水準と有効性です。STのSTM32ファミリには、STM32マイコンを利用したシステム開発に必要なソフトウェアや評価ボードを含む広範な開発エコシステムがすでに存在しており、拡大を続けています。ユーザにとって最適なソリューションを提供することはSTの目標です。そのため、STは、STM32開発エコシステムにおいて、パートナー企業による製品・サービスを評価し認定する「MadeForSTM32」プログラムを実施します。MadeforSTM32ラベルは、STM32開発エコシステムを含む製品が一貫して高い品質であることを証明します。
STのマイクロコントローラ事業部マーケティング・ディレクターであるDaniel Colonnaは、次のようにコメントしています。「STが新たに導入するMadeForSTM32ラベルは、開発エコシステムにおけるパートナー企業の製品・サービスについて、その品質と性能に関するSTの評価と承認を明確に示すことで、製品開発者に対する証明となります。また、このラベルは、STのパートナー企業にとっても付加価値があります。認定を受けた製品やドキュメントに添付されるMadeForSTM32のロゴを使用したブランディングが可能となり、ビジネス機会の拡大が可能になると同時に、STの技術評価結果を確認できるため、製品の継続的な改善に役立ちます。開発者にもパートナー企業にもメリットのあるこのプログラムにより、高品質の製品で構成されるSTM32開発エコシステムはさらに大きく発展するでしょう。」
リアルタイムOSであるSEGGER社のembOS、およびRoweBots社のUNISON RTOSは、すでに評価が完了し、世界初のMadeForSTM32認定を受けた組込みソフトウェアとなることが決まっています。その他の製品・サービスも現在、評価が進んでいます。
SEGGER社のパートナーシップ・マーケティング・マネージャであるDirk Akemann氏は次のようにコメントしています。「STのパートナー・プログラムに参加してから、SEGGERはMadeForSTM32のプロセスに積極的に取り組むことができました。効率性と使いやすさに優れた当社のリアルタイムOSであるembOSは好例です。そのembOSが、MadeForSTM32ラベルで認定されることは、embOSが問題なく動作するという証明になります。結果として、embOSは、広く普及しているSTM32Cube環境に簡単かつシームレスに統合されます。」
RoweBots社の最高経営責任者(CEO) 兼 創業者であるKim Rowe氏は、次のようにコメントしています。「RoweBotsは、長年にわたりSTM32対応製品を扱ってきました。当社のUNISON RTOSには、お客様のニーズに応える包括的なツールが用意されており、UNISON Software Expansionは、製品開発の期間短縮と精度向上に役立つSTの無償の開発リソースであるSTM32Cubeを補完します。」
注記
使いやすく、サポートや保守も万全な高品質のソフトウェアおよびハードウェアで構成される充実した開発エコシステムは、創造的かつ技術的な目標の達成と、短期間かつ効率的な製品開発に貢献します。STは、STM32マイコンのユーザ向けに、開発エコシステムの製品・サービスの選択肢を最大限提供できるよう、オープンなアプローチを推進してきました。MadeForSTM32ラベルは、パートナー企業の製品・サービスについて主な特性を評価する枠組みを用意し、品質、性能、および信頼性を認定するラベルを提供することで、その水準をさらに引き上げることになります。
開発エコシステムのパートナー企業は、製品・サービス評価を申請でき、評価に合格して認定が済めばMadeForSTM32ラベルを使用することができます。基準として、統合開発環境であれば、STM32マイコンの全品種に対応し、デモ版または評価版(使用できる時間やコード・サイズの制限は可)を提供している必要があります。組込みソフトウェアは、STM32Cubeエコシステムとの互換性があること、STM32Cubeの拡張ソフトウェアとしてパッケージされていること、適切なSTM32マイコン開発ボードでの動作を実証できることが必要になります。さらに、すべての製品が、現在利用できる状態で、サポートと保守も万全である必要があります。
この大規模かつ高水準の開発エコシステムだけでなく、STM32マイコンのユーザは、超低消費電力のSTM32Lシリーズや超高性能のSTM32Hシリーズなど、Arm® Cortex®-M搭載したSTM32ファミリの900品種以上からマイコンを選択することができます。また、幅広いSTM32マイコンに対応したMadeForSTM32認定の製品・サービスは、STM32の品種間におけるアプリケーションの簡単な移植・拡張にも有効です。
MadeForSTM32ラベルならびに参加パートナー企業に関するブログ記事もご覧いただけます。
https://blog.st.com/madeforstm32/
https://blog.st.com/unison-rtos-stm32-rowebots/
https://blog.st.com/embos-rtos-stm32-segger/
* STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。
** MadeForSTM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。MadeForSTM32は米国特許商標庁に登録されています。