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全てのSTM32マイコンへのLL API導入を完了

・APIにより、STM32Cube™ 環境上におけるコードを最適化

2017年7月19日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、32bitマイクロコントローラ(マイコン)STM32向けのすべてのSTM32Cubeソフトウェア・パッケージに、無償のLL API(Low-Layer Application Programming Interface)ソフトウェアを導入しました。便利で使いやすいSTM32Cube™環境では、ST実証済みソフトウェアを活用し、自身のコードをレジスタ・レベルまで最適化できます。そのため、エンジニアはLL APIにより製品開発期間の短縮が可能です。

すべてのSTM32CubeパッケージでLL APIとハードウェア抽象化レイヤ(HAL)を組み合わせて使用できるため、ペリフェラルの制御が非常に柔軟に行えます。また、エンジニアはHALの従来の使いやすさや移植性に加え、LL APIの性能を組み合わせることにより、コード・サイズ、消費電力、およびパフォーマンスの最適化が可能です。さらに、マイコン開発ボード STM32 Nucleo向けに最適化されたサンプル・コードは、その他のSTM32マイコンへの移植を簡略化するテンプレートとして使用可能です。

LL APIには、STM32用ソフトウェアSTM32 Standard Peripheral Libraries(SPL)と同様にペリフェラル初期化ライブラリなどの機能があり、従来のSPLからシンプルかつパワフルなSTM32Cube開発エコシステムへの移行を簡略化します。LL APIを使用することで実現できる優れた性能は、直接レジスタにアクセス可能なサンプル・コードを提供するソフトであるSTM32Snippetsに相当します。

LL APIは、一部記載のあるものを除いてMISRA-C 2004に準拠していると共に、Grammatech CodeSonar®による最適なコード品質と信頼性を有しています。また、STM32CubeMXの自動アップデート機能で、LL APIは常に最新版に更新されます。

また、生産性のさらなる向上のため、STM32CubeMXツールが、STM32L0STM32F0STM32L4およびSTM32F3用LL APIのペリフェラル初期化コードを自動生成します。その他のSTM32マイコンも、今後数ヶ月以内にサポートされる予定です。説明書に加えて、SPLからLLへのコード移植用自動化ツールも入手可能です。

詳細については、www.st.com/stm32cubefwをご覧ください。