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STM32マイコン用の無償開発環境に高機能GUI設計ソフトウェアを追加
・Draupner Graphics社の買収後、GUI設計ソフトウェアTouchGFXをSTM32Cube開発エコシステムに完全に統合 ・STM32Cubeの既存ソフトウェアとの相互運用が簡単なSTM32マイコン用のハイエンド・グラフィック開発ツール ・世界中で利用可能なライセンス / ロイヤリティ・フリーのソリューション
2018年12月12日
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーの
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32*マイクロコントローラ(マイコン)を使用したIoT機器や各種スマート機器の開発者向けに、優れたユーザ体験を実現するグラフィック・ユーザ・インタフェース(GUI)開発用のフリー・ソフトウェアを提供します。開発者は、このソフトウェアにより、多機能かつ利便性が高く、カラフルなGUIを開発することができます。
世界に広く普及しているArm® Cortex®-M搭載マイコンのSTM32ファミリは、800品種以上で構成されています。また、ツールやミドルウェア、ソフトウェア・ライブラリ、サンプル・コード、開発ボードなどが含まれる充実した開発エコシステムにより、システム開発の簡略化や開発期間の短縮に貢献します。実績のあるGUI開発パッケージ・メーカーであるDraupner Graphics社を買収したSTは、STM32を採用したシステム開発を対象に「TouchGFX」の無償提供を開始しました。
STのマイクロコントローラ事業部マーケティング・ディレクターであるDaniel Colonnaは、次のようにコメントしています。「すでに多くのお客様がTouchGFXを活用し、STM32で動作する新システムにおいてスマートフォンのような操作性を実現しています。最新バージョンのTouchGFXを、STM32Cube開発エコシステムに統合し、ライセンス / ロイヤリティ・フリーで、STの10年間の長期供給保証の対象として提供することで、世界中の開発者が強力かつ革新的なソリューションを手軽に利用できるようになります。」
STM32ですぐに利用可能なTouchGFXは、ユーザ・インタフェース・コードを実現するC++フレームワークはわずか10KBのSRAMと20KBのFlashメモリしか占有しません。そのほか、STM32に搭載され高度なグラフィック機能を備えたChrom-ART Accelerator™を活用でき、ピクセルの更新を最小限に抑えるレンダリング・アルゴリズムも実装しているため、メモリや消費電力が限られていても優れたグラフィックと滑らかなアニメーションを実現することができます。色深度が1、2、4、16、24 bpp(bit毎ピクセル)のユーザ・インタフェースに対応するTouchGFXは、リアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)の有無に関わらず動作します。
さらに、付属のTouchGFX Designerツールは、ドラッグ・アンド・ドロップ操作で簡単にグラフィック・インタフェースを開発することができるほか、自動コード生成機能やフォント、テキスト、画像の変換機能も備えています。
STM32Cubeパッケージと完全に統合されているTouchGFXは、STM32CubeMX初期設定ツールと相互運用が可能で、統合的なプロジェクト環境でGUIとメイン・アプリケーションをシームレスに開発できます。さらにSTM32CubeMXには、グラフィック設計プロジェクトを円滑に実行するための新機能として、適切なマイコンを簡単に特定できる高度な検索機能、性能を評価するグラフィック計算機能、対象とするハードウェアのグラフィック動作を確認するシミュレータなどが追加されています。
TouchGFXバージョン4.10は、www.st.com/stm32guiからSTM32Cubeファームウェアをダウンロードすることで無償で利用できます。
* STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。