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超低消費電力32bitマイコン・シリーズの新製品STM32L0バリュー・ラインを発表

2018年11月21日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、超低消費電力32bitマイクロコントローラ(マイコン)のSTM32L0*シリーズに新たにSTM32L0x0バリュー・ラインを追加したことを発表しました。同製品ラインは、Arm® Cortex®-M0+プロセッサを搭載することで、効率的な32bitのパフォーマンスと超低消費電力を実現しており、コスト、サイズ、消費電力に厳しい制約のある機器に最適です。

STM32L0x0バリュー・ラインは、最大128KBのFlashメモリ、最大20KBのSRAM、最大512バイトのEEPROMを内蔵しており、外付け部品の削減や、基板面積と部品コストの低減が可能です。そのため、コストやサイズに対する要求が厳しいコンスーマ機器(フィットネス機器、コンピュータまたはゲーム用アクセサリ、リモコンなど)に加え、個人用医療機器、産業用センサおよび各種IoT機器(ビル用制御機器、ウェザー・ステーション、スマート・ロック、火災報知機など)に適しています。

ST独自の省電力低リーク・プロセス技術を採用したSTM32L0x0バリュー・ラインは、各種ペリフェラル(超低消費電流ADコンバータ(10ksps時41µA)、低電力UART、低電力タイマなど)を搭載するとともに、省電力モードからわずか5µsでウェークアップ可能なため、厳しい消費電力の目標値の実現に貢献します。設計者は、同製品を使用することで、製品機能を妥協することなく、RTCおよびRAMを保持しながら670nAまで落とすことができます。これにより、ワイヤレス機器の電池寿命を向上させ、例えばスマート・メータやIoTセンサなどの機器向けに10年間のバッテリ駆動を可能にします。

STM32L0x0バリュー・ラインには、設計を容易かつ低コストで開始できるエコシステムが用意されています。統合開発環境(IDE)であるKeil MDK-ARMが同製品ライン向けに無償提供されているほか、初期設定コード生成 / 消費電力計算用GUIツールであるSTM32CubeMX(1)などを含むSTM32開発エコシステムを活用することで、新しいシステム開発を迅速に開始できます。また、互換性のあるNucleo-64開発ボード(NUCLEO-L010RB)と、STM32Cubeハードウェア抽象化レイヤ(HAL)にも対応しているため、プロジェクトを迅速に進めることができます。

6品種で構成されるSTM32L0x0バリュー・ラインには、容量の異なるFlashメモリ(16KB、64KB、128KB)とEEPROM(128B、256B、512B)、各種パッケージが用意されています。また、さまざまな性能や機能を持った800品種以上で構成されるSTM32ファミリのすべての製品とピン配置互換性があるため、設計柔軟性と拡張性に加えて、コード、ドキュメント、ツールといった既存の資産を自由に活用することができます。

STM32L0x0バリュー・ラインは現在量産中です。大量購入時の単価は約0.32ドルからです。

詳細については、www.stmcu.jp/stm32/stm32l0x0/をご覧ください。

(1)新しいSTM32CubeMXは、2018年11月末までにリリースされる予定です。

* STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。