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バッテリ駆動のロボットや電子機器のモーション・コントロールをシンプルにする32bitマイコン内蔵の新しいモータ・ドライバを発表

2017年11月29日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32F0マイクロコントローラ(マイコン)と、外付けMOSFETハーフ・ブリッジ駆動用ゲート・ドライバ(3チャネル)、3.3V DC / DCスイッチングコンバータ、および12VのLDO(低損失型リニア・レギュレータ)を統合したプログラマブル・モータ・コントローラであるSTSPIN32F0Aを発表しました。同製品は軽量かつ小型(7 x 7mm)であるため、モータ制御の設計を柔軟に行うことができます。また、48MHz駆動の内蔵マイコンとFlashメモリ(32KB)を搭載しており、センサレスの120度通電制御、ベクトル制御、位置検出制御などのモータ制御アルゴリズムに加え、ユーザのアプリケーションも動作させることができます。

STSPIN32F0Aは、広範な電圧範囲(6.7V~45V)において動作可能で、携帯型ロボット、ジンバル、ドローンなどに使用される2セルLiPo(リチウム・ポリマー)バッテリのような小型電源でも駆動できます。また、電動工具、小型生活家電(空気清浄機、小型冷蔵庫など)に加え、サーバ用冷却ファンや3Dプリンタなどにも最適です。

設計者は16チャネルのプログラム可能なI/Oピンとマイコン用のペリフェラルを活用することで、CPUの負荷を抑えながらモータの逆起電力や位置 / ホール・センサのフィードバックを処理できます。そのため、極めて低いモーター回転数まで高精度に制御することが可能です。また、12bit ADコンバータ(9チャネル)と、シャント抵抗による電流検知などに使用可能なオペアンプ(3個)も内蔵しています。

さらに、STM32F0マイコンには、汎用タイマ(5チャネル)と各種インターフェース(I2C、UART、SPI)も搭載されています。また、ブート・ローダにアクセスできるため、無線通信によるファームウェアのアップグレードやアップデートも可能です。

ゲート・ドライバICはチャネルあたり最大600mAの電流を供給できるため、設計者は幅広い種類のパワーMOSFETを選択可能で、さまざまな定格のモータを駆動することができます。また、内蔵のブートストラップ・ダイオードによる安定した起動が可能であるとともに、保護機能として、リアルタイムに設定可能な過電流保護、貫通防止、減電圧ロックアウト(UVLO)、および過熱保護が組み込まれています。

STSPIN32F0Aは、マイコンへの電力供給用3.3V DC-DCコンバータとゲート・ドライバ回路用12V LDOも内蔵しているため、システム設計の簡略化と部品点数の削減が可能です。

また、同製品はマイコンで制御されているため、STM32Cubeソフトウェア・パッケージ、STM32 Nucleoハードウェア、およびSTM32パートナー・プログラムの認定済みサードパーティ製品で構成されるSTの広範なSTM32オープンソース開発環境を利用することができます。

STSPIN32F0Aは現在量産中で、QFNパッケージ(7 x 7mm)で提供されます。単価は、1000個購入時に約1.605ドルです。

詳細については、www.st.com/stspinをご覧ください。