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TECHNO-FRONTIER 2015に最新ソリューションを出展
2015年5月20日(水)~5月22日(金) : 幕張メッセ(STブース : No. 5E-301)
2015年5月19日
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、TECHNO-FRONTIER 2015に出展します。STブース(No.5E-301)では、あらゆるモノがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)社会の実現に貢献するスマートシティ、スマートパワーおよびウェアラブル分野などに焦点を当て、最新のソリューションを紹介します。
スマートシティ・ソリューション
• 環境負荷を抑えるためのより効率的なエネルギー管理や、公共インフラや建物などの効果的な管理・メンテナンス、さらには各種サービスの向上などを目的としたスマートシティの実証プロジェクトが世界的に進んでいます。STは、スイスのテクノロジー企業であるParadox Engineering社と共に、スマートシティ向けのデモを実施します。このデモは、STの32bitマイコンおよび各種センサの開発ボードと、Paradox Engineering社のワイヤレス照明制御用ボードならびにメッシュ型ワイヤレス・ネットワークの効率的な運用を可能にする通信用プラットフォームを組み合わせています。
ブースでは、ジオラマ内の道路を走行するラジコンカーの接近を測距センサ・ノードで検知し、ラジコンカーの位置に応じて街路照明を制御するデモや、住宅模型に取り付けた加速度センサ・ノードで振動を検知するデモの他、ブース内に配置された複数のセンサ・ノードで温湿度や大気圧を計測します。また、ワイヤレス接続された照明制御用ボードがブース内の複数照明の消費電力をモニタします。これらのセンサ・ノードやボードがブース内にメッシュ型ワイヤレス・ネットワークを構築しており、収集した各種データがメイン・ディスプレイに表示されます。
スマートパワー・ソリューション
• スマートフォン、タブレット、ウェアラブル機器など、さまざまな端末の開発に合わせて電源アダプタも多様化しており、シンプルかつ効率的で、使いやすい次世代給電への要求が高まっています。STは、新たな給電手法の一つとして考えられているワイヤレス給電向けに、「Qi」や「PMA(Power Matters Alliance)」規格に対応した先進的なマルチプラットフォーム対応デジタル電源コントローラICのデモを実施する他、消費電力のより大きな電子機器に最大100WのUSB給電を行う「USB Power Delivery」向けに、ホストと端末間のプロトコル通信を行うUSB PDコントローラICを紹介します。
• 電子機器の不使用時にACアダプタで発生する電力の浪費を防ぐため、待機電力に関する規制強化が世界的に進んでいます。STは、スマートフォンやタブレット向けの小型充電用ACアダプタに最適なマルチモード対応電力制御用ICを使用し、待機電力をモニタするデモを実施します。待機電力を限りなくゼロにするこの電力制御用ICは、新しい独自の一次側定電流モード検知および高耐圧スタートアップ回路を1パッケージに統合しており、外付け部品点数を最小化すると同時に、コストの低減に貢献します。
• SiC(炭化ケイ素)が次世代のパワー半導体材料として注目を浴びています。STは、卓越した電力効率と信頼性を特徴とする1200V耐圧SiCパワーMOSFETを紹介します。この製品は、ST独自のパッケージ技術により、最大200℃までの動作が可能なため、太陽光発電システム用インバータ、電気・ハイブリッド自動車、サーバ・システム、産業用モータなど、高温環境で使用されるアプリケーションに最適です。現在、STは、オン抵抗別にSiCパワーMOSFETの製品ラインアップを拡充しています。
ウェアラブル・ソリューション
• ウェアラブル機器は、私たち人間をIoT社会を構成するノードに変える可能性を秘めています。STは、今後幅広い普及が見込まれるウェアラブル機器向けに、超薄型バッテリを充電するデモを実施します。このバッテリは、半導体製造プロセスを用いて、ガラス基板上に薄膜固体リチウムを形成し、僅か220µmという厚みを実現しています。また、固体電池であることから、発火や爆発といった危険性が無く、ウェアラブル機器やセンサ・ノードなど、私たちの身の回りで使われる超小型端末に理想的です。
• またSTは、電圧をリニアに制御する世界最小のLDOレギュレータを紹介します。この製品は、独自の先進的プロセス技術とパッケージング技術の採用により、僅か0.47 x 0.47mmという毛髪の太さの約3倍に相当する極小サイズを実現しています。その他、高精度な電流制御と非常に低いリーク電流を特徴とする超小型バッテリ・チャージャICの最新製品を用いて、充電状態をモニタするデモも実施します。STが紹介するこれらの製品は、ウェアラブル機器開発において、設計柔軟性を大幅に向上します。
• さらに、デジタル出力の3軸加速度センサと3軸ジャイロ・センサを統合した6軸MEMSセンサ・モジュールの評価ボードを使用したデモを実施します。このセンサ・モジュールは、サイズが僅か2.5 x 3.0 x 0.8mmで、電力効率が代替製品よりも約20%優れているため、ウェアラブル機器の小型化やと低消費電力化に貢献します。加えて、STブースでは、小型MEMSマイクロフォンで検出された音声を認識し、Bluetooth Low Energy(BLE)経由で機器を操作するデモも展示します。
開発エコシステム
• IoT社会では、あらゆる「モノ」に演算、センシング、通信、電源といった機能を持たせる必要があり、機器メーカーにはそれらの「モノ」の開発を手軽に行いたいというニーズがあります。ブースでは、スマートシティのデモに使用されている32bitマイコン開発ボード、モーション・センサ、環境センサおよび通信機能(BLE、NFC)を搭載した拡張ボードを体験できる特設コーナーを設置しています。STは、IoT機器の開発に向けたエコシステムの拡充に取り組んでいます。
その他、STブースでは、スイッチング電源の効率を改善するデジタル電源ソリューション、マイコンとモータドライバを組み合わせた高精度なモータ制御、MEMSマイクロフォンを用いたノイズ・キャンセリングのデモなどを紹介します。