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STとParadox Engineering、TECHNO-FRONTIER 2015にてスマートシティ実現に向けたデモを実施

2015年5月20日

あらゆるモノがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)時代が到来する中、多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)と、スイスのテクノロジー企業でIoTに適したワイヤレス・センサネットワーク・ソリューションの設計・開発を行うParadox Engineering SAは、TECHNO-FRONTIER 2015(2015年5月20日~22日)において、スマートシティ向けにメッシュ型ワイヤレス・ネットワークのデモを実施します。

ネットワークにつながる無数のデバイスやセンサを、さまざまな場所やモノに組み込み、互いに連動させながら集約的に運用することで、家庭、都市および製造現場などをスマート化が可能になりすることができます。スマートシティでは、都市型デバイスによって検出されるデータが、効率的なエネルギー管理、環境負荷の低減、公共インフラや建物などの効果的なメンテナンスなど、今までにないサービスの実現に役立つと考えられています。

STブース(No.5E-301)では、Paradox Engineeringのスマートシティ向けソリューション「PE.AMI」およびIoTプラットフォーム「PE.STONE」と、STの32bitマイクロコントローラ(マイコン)開発ボード「STM32 Nucleo」、各種センサ(モーション、環境)を搭載した拡張ボード「X-Nucleo」、さらには測距センサ・ボードを組み合わせ、スマートシティ向けに統合型ワイヤレス・センサ・ネットワーク・プラットフォームを用いた各種サービスのモニタリング、制御、運用などの実現手法を確認できます。このデモは、スマートな環境構築を明快かつシンプルに実証しています。

Paradox Engineeringは、超低消費電力な無線通信ネットワークの設計・設置・運用に関する専門性と市場実績を有しています。PE.AMIは、ワイヤレス・PLC通信に対応したParadox Engineeringのハイブリッド型フルメッシュネットワーク用マルチアプリケーション・プラットフォーム(ナローバンド / ブロードバンド)で、スマート・ライティング、スマート・パーキング、スマート・メータ、スマートゴミ収集システムおよび電気自動車用充電ステーションなどのアプリケーションに利用できる他、監視カメラや道路モニタなどを可能にするIPカメラ、公共Wi-FIおよびその他の都市型機能にも対応しています。また、PE.STONEは、優れた性能とコスト効率を実現したIoT機器の簡単な開発を可能にするモジュールで、最適化されたハードウェアとソフトウェアが統合されています。このモジュールは、スマートシティ、スマートグリッド、エネルギー管理、各種ワイヤレス・センサネットワーク(M2M、HAN(Home Area Network)、HUMS(Health Usage Monitoring Service)、産業用制御システム)などの開発を可能にします。PE.AMIにはPE.STONEが搭載されています。PE.AMIならびにPE.STONEは、IPv6 / 6LoWPAN(1)に対応しており、自己回復機能を持ち、ロバスト性および拡張性の高い完全なメッシュネットワークの構築を可能にします。

Pradox EngineeringのPE.AMIおよびPE.STONEは、STの高性能・低消費電力32bitマイコンであるSTM32Lと、優れた受信感度および非常に小さい消費電流量を特徴とするSub-1GHz帯無線トランシーバICであるSPIRIT1を搭載すると同時に、高性能ソフトウェアを実装しています。また、ワイヤレス照明制御用ボードであるPE.AMIには、STの電力メータ用ICも搭載されています。

STとParadoxのスマートシティ向けデモを駆動するSTのマイコン開発ボード(STM32 Nucleo)には、動作時消費電力と処理性能の最適なバランスを実現するSTM32F401が搭載されており、組込みシステムの迅速なソフトウェアおよびハードウェア開発が可能です。STは、このマイコン開発ボードに、MEMS加速度センサ、温湿度センサおよび大気圧センサを搭載した各種センサ開発ボード(X-Nucleo)、もしくはTOF(Time-of-Flight)法を採用した測距センサ・ボードを組み合わせ、無線センサ・ノードが必要とするセンシング機能および演算機能を実現しています。STのNucleoおよびX-Nucleoは、IoT製品の迅速な開発を可能にする開発エコシステムです。

Paradox Engineeringの社長 兼 最高経営責任者(CEO)であるGianni Minettiは、次の様にコメントしています。「Paradox EngineeringとSTは、TECHNO-FRONTIERにおいて、テクノロジーがどのようにスマートな環境を作りだし、どのようにさまざまなモノをネットワーク化し制御することで先進的なサービスを実現するのかをご覧に入れます。STのテクノロジーは、当社の先駆的なアプローチに理想的です。スマートシティやIoT機器の開発を加速させる当社の革新的なテクノロジーは、私たちの日常生活における利便性向上や、変化の激しい市場における長期開発リスクの低減を加速させます。」

STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 STマイクロエレクトロニクス株式会社 代表取締役社長であるMarco Cassisは、次の様にコメントしています。「無線通信に関するParadoxの先進テクノロジーを組み合わせ、TECHNO-FRONTIERに今回出展されるデモは、膨大なデータを分析・活用する環境に優しく利便性の高いスマートシティの実現に向けたSTの取り組みを明示しています。STは、お客様における各種ワイヤレス・センサノードの開発の短期間化や簡略化を可能にするため、マイコン、センサ、通信用IC、パワーICなどを含む開発エコシステムをハードウェアおよびソフトウェアの両面から充実させていきます。」

(1)IPv6 over Low-power Wireless Personal Area Networks : ワイヤレス・ネットワーク上でIPv6通信を行うプロトコル

Paradox Engineering SAについて
Paradox Engineering SAは、都市や産業機器向けの標準規格に準拠したワイヤレス・センサ・ネットワーク・ソリューションの開発・販売を行うテクノロジー企業で、IoT時代の各種アプリケーション(スマートシティ、産業機器の遠隔モニタ、M2M、HUMS、HAN)において、データ活用による新たな可能性を広げます。Paradox Engineeringは、無線設計、ネットワーク設計・管理、低消費電力化およびデータ収集に関する独自の専門性を有しています。

2005年にスイスで設立されたParadox Engineeringは、戦略的パートナーとの強固なネットワークをグローバルに構築しており、世界各地で事業ならびにプロジェクトを展開しています。詳細については、www.pdxeng.chおよびwww.pe-stone.comをご覧ください。