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ISO 26262認証取得を簡略化する車載用8bitマイコン向けの新しいセーフティ・ドキュメント・パッケージを発表
2015年8月5日
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、車載用8bitマイクロコントローラ(マイコン) STM8AFを搭載したシステム向けに、セーフティ・マニュアルおよびFMEDA(1) ドキュメントを発表しました。これにより、ISO 26262機能安全規格(ASIL-Bまで)の認証取得が簡略化されます。
CAN・LINドライバやタッチスクリーン・LCD制御などの付加価値機能を特徴とするSTM8AFは、AEC-Q100認証を取得しており、シート・アジャスタ、計器類、照明制御コントローラといったボディ / インフォテイメント機器向けのコスト効率に優れた製品として、幅広く採用されています。信頼性の高い動作が快適性とドライバの集中力を向上させ、より良質かつ安全なユーザ体験につながるという考えから、車載機器メーカーはISO 26262機能安全規格(ASIL(2) A / B)に適合したシステムを設計する傾向にあります。新しいセーフティ・ツールであるSTM8A-SafeASILには、設計者がマイコンを適切に動作させる上で必要な安全性レベルを実現する手法が記載されているため、設計者は同規格への適合が容易になります。
このセーフティ・マニュアルは、機能安全ソリューションのリーダー企業であるYOGITECH社の支援の下、開発されました。このマニュアルには、ハードウェア設計とソフトウェア統合に関するガイダンス(ヒントのリストを含む)が記載されており、STM8AFの正常かつ安全な動作と、マイコンに起因するシステム障害の回避が可能になります。
付属のFMEDAには、STM8 IPブロックの障害に関する可能性が詳述されており、設計中のアプリケーションにおいて必要なシステム安全性が実現されているかを確認するために役立ちます。
このセーフティ・ドキュメント・パッケージは、8bitマイコン向けとしては業界初です。セーフティ・マニュアルは、STM8Aのユーザであれば、https://www.st.com/stm8safety-prより無償ダウンロードできます。FMEDAも無償提供中ですが、機密保持契約(NDA)への署名が必要になります
詳細については、https://www.st.com/stm8safety-prをご覧ください。
(1) FMEDA:故障モード影響診断解析(Failure Modes, Effects, and Diagnostic Analysis)
(2) ASIL:自動車安全性レベル(Automotive Safety Integrity Level)。ASIL Aは、安全標準が適用可能であると判断されるシステムに対する、最も低い安全性レベルです。通常、ABS、エアバッグ、電動パワー・ステアリング、エンジン制御、高度運転支援システム(ADAS)などの車両安全システムは、より高い安全性レベル(最高はASIL D)で認証されています。