STの半導体デバイス、水泳用モニタ向けにXMetricsが採用

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス（NYSE：STM、以下ST）は、STの小型モーション・センサおよびマイクロコントローラ（マイコン）が、革新的なウェアラブル機器メーカーであるXMetricsの水泳用モニタに採用されたことを発表しました。スイマーによるスイマーのために設計されたこのアクティビティ・トラッカーは、卓越した測位精度と、リアルタイムの音声フィードバック機能を特徴としています。

人間工学に基づく非常に軽量な水泳用モニタ「XMetrics」は、水泳中もゴーグルの後頭部側のバンドに挟んで装着することが可能です。STの32bitマイコン STM32F4が制御する9軸MEMS慣性モジュール⁽¹⁾ は、体の動きを検知し、XMetricsのアルゴリズムで分析される正確なデータを提供します。これにより水泳フォームの種別を検知し、ラップ数やストローク数、ストロークの頻度や質、クイックターンの効率、速度、経過時間を測定します。

STM32F4は、XMetrics内の全体のシステム処理を行います。複雑な生体力学のパラメータすべてを認識・解読する高度なアルゴリズムを実行し、第一段階の分析結果を提供します。利用者は、ターンやストップをしている水泳中に、防水イヤホンを通して、泳ぎに関する情報をすばやく取得できるため、いつでも自分のパフォーマンスを正確に把握できます。またSTは、静電放電からXMetricsデバイスを保護し、整合性の高い信号をUSB 2.0インタフェースに安全に提供するための専用保護デバイスも提供しています。

XMetricsのソフトウェアおよびアプリは、トレーニング・スケジュールの作成や、音声フィードバックのカスタマイズを可能にします。また、タブレットやスマートフォン経由で自動的に同期が行われ、様々なパラメータをいつでも変更することができます。また、先進的なグラフィック・ツールにより、泳ぎをあらゆる面から分析し、コーチや仲間と分析結果を共有できます。

XMetricsの最高経営責任者（CEO）で、現在は競泳コーチも務める元プロ競泳選手のAndrea Rinaldo氏は、次の様にコメントしています。「使いやすく、強力なSTの最先端技術は、全てのスイマーに個人レッスンを提供するような『スマート』なトレーニング機器を開発する当社の夢の実現に貢献しました。STの小型チップの優れた性能と電力効率は、XMetricsの利便性を最大化すると共に、ユーザに対し、機能性、快適性および長時間駆動の見事なバランスを提供しています。」

STのEMEA地区マーケティング・アプリケーション担当バイスプレジデントであるPhilip Loliesは、次の様にコメントしています。「リアルタイムの音声フィードバック機能を搭載した、市場で最も正確なこの水泳用モニタは、スポーツの楽しさと健康維持に役立つテクノロジーの可能性を広げるものです。STのセンサとマイコンを採用したXMetricsの判断は、私たちの健康や生活の質を向上させる『Smart Things』を生み出すにあたり、STがIoTのあらゆる要素を揃えたパートナーであることを実証しています。」

イタリアの競泳選手でオリンピックのメダリストでもあるMassimiliano Rosolino氏は、次の様にコメントしています。「XMetricsは、水泳に取り組むすべての人にとって、素晴らしいトレーニング・ツールです。もし、オリンピック前からXMetricsを使っていれば、メダルをもう1つ獲得できていたかもしれません。」

XMetricsは、過去1年間、Reply社のIoT分野の先進的インキュベータであるBreed Replyより、資金および経営サポートを受け、事業を成長させてきました。

XMetricsの詳細については、www.xmetrics.itをご覧ください。

STのマイコンおよびMEMSデバイスは、www.st.comよりご購入いただけます。

⁽¹⁾ 加速度センサ + ジャイロ・センサ + 地磁気センサ

XMetricsについて
XMetricsは、ウェアラブル分野のテクノロジー企業で、イタリアのデザインを先進的な生体力学センサや洗練されたアルゴリズムと融合させることで、あらゆるスイマーの技量を向上させる、非常に精巧なアクティビティ・トラッカーを開発しました。これは、人間工学に基づいた設計、リアルタイムの音声フィードバック、そして後頭部に装着可能という特徴を持つ、ユニークなウェアラブル機器です。XMetricsは、最先端技術を採用し、様々なパラメータを検出できる独自のトレーニング体験を提供します。