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マルチプロトコル対応の産業用イーサネット・プラットフォームでHilscher社と協力
2017年5月10日
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、あらゆるリアルタイム・イーサネットに接続可能で、低コスト・小型の産業用スレーブ機器向け開発プラットフォームを発表しました。この開発プラットフォームは、STの32bitマイクロコントローラSTM32™の開発エコシステムに、マルチプロトコルに対応するHilscher社のnetXネットワーク制御ICを組み合わせています。
Hilscher社との協力を通じて、STM32 Nucleo-64 / 144開発ボード用の拡張ボードI-NUCLEO-NETXおよび、Hilscher社製のnetX 52ネットワーク制御ICをSTのSTM32ファミリ組み合わせるためのSTM32Cubeの拡張ソフトウェアI-CUBE-NETXがリリースされました。
I-NUCLEO-NETXは、リアルタイム・イーサネット・スイッチを集積したnetX 52ネットワーク制御ICを搭載し、ライン型トポロジとリング型トポロジに対応する2種類のRJ45ポートを搭載しています。netX 52は、あらゆるリアルタイム・イーサネット・プロトコル(EtherCAT、PROFINET、EtherNet、Ethernet/IP、POWERLINK、CC-Link IE、Modbus TCP、SERCOS III等)に対応しています。また、Fieldbus規格(CANopen等)やTime-Sensitive Networking(TSN)のような最新の規格のほか、クラウド・データ通信用のOPC-UAおよびMQTTにも対応しているため、産業用IoTの実現に貢献します。
I-CUBE-NETXソフトウェア・パッケージには、EtherCAT、PROFINETおよびEtherNet/IPプロトコルを無料で評価でき、ロード可能な認証対応のファームウェアが付属しています。また、Hilscher社のcifX APIおよびcifX ツールキットも同梱されているため、STM32開発エコシステムでリアルタイム・イーサネット・プロトコルを使用できると共に、別のプロトコルに移植する際のソフトウェア開発の必要性を最小限に抑えます。I-NUCLEO-NETX拡張シールドを動作させる際や、プロトコルの無料評価時に役立つアプリケーション・サンプルも含まれています。
netXの優位性とSTM32ファミリの豊富なラインナップ(エントリレベル・マイコンのSTM32F0シリーズから、超高性能マイコンSTM32F7 / STM32H7シリーズまでを含む)を組み合わせることで、簡単なI/Oシステムから、複雑なハイエンド・ドライバやコントローラまで、幅広い製品の開発を可能にする柔軟性、安定性および拡張性に優れたプラットフォームを実現しました。世界中の多様な市場に向けた製品を共通のハードウェアをベースに開発でき、地域毎で異なるプロトコル(ヨーロッパ : PROFINET、米国 : EtherNet/IP、日本 : CC-Link IE、ヨーロッパ/ アジア : EtherCATなど)に効率的に対応することができます。
I-NUCLEO-NETX拡張ボードはAmazon.deから入手可能で(net SHIELD “NSHIELD 52-RE”)、価格は約49.00ドルです。I-CUBE-NETX拡張ソフトウェア(EtherCAT、PROFINET、EtherNet/IPプロトコルの評価版を同梱)はwww.st.com/i-cube-netxから無償でダウンロードすることができます。
詳細については、www.st.com/i-nucleo-netxをご覧ください。