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STM32F7マイコンの新製品と開発エコシステム向けアクセサリを発表

2016年10月17日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ARM® Cortex®-M7プロセッサ搭載の32bitマイクロコントローラ(マイコン)であるSTM32F7の新製品、ならびに開発エコシステム向けの新しいアクセサリを発表しました。これにより、高性能な組込みシステムの設計が簡略化されます。

超高性能マイコンであるSTM32F7シリーズの最新製品であるSTM32F722およびSTM32F723は、知的財産コード保護機能やハイ・スピード(HS)USB PHYなど、ネットワーク対応機器の開発を効率化する付加価値の高い機能を集積することで、メモリ使用量を低減します。また、STM32F732およびSTM32F733は、これらの機能に加えて、効率的なAES256 HWエンジンなどの暗号化機能も内蔵しています。パッケージはLQFP(64ピン)から、多数のI/Oが必要な機器に適したLQFP / UFBGA(176ピン)まで幅広く取り揃えており、Flashメモリ(256KB/512KB)とRAM(256KB)を内蔵しています。

これらの新製品とSTM32F7のハイエンド品で構成されるラインアップ(内蔵Flashメモリ:256KB~2MB、内蔵RAM:256~512KB、最大216ピンのTFBGAを含む多様なパッケージ・オプション)はピン / パッケージ / ソフトウェア互換性があり、機器の差別化や将来の機能強化に対応した拡張性の高いシステム設計を可能にします。また、STM32F7を使用して開発されたプログラムは、STM32ファミリの700品種を超える製品に移植することができます。STM32ファミリは、全種類のCortex-Mプロセッサに対応し、幅広いペリフェラル、ピン数およびメモリ・オプションを提供しています。

またSTは、WiFiモジュールの接続が可能な8ピンポートを搭載したSTM32F769 Discovery Kitを発表しました。この開発キットは、Power over Ethernet(PoE)に対応するほか、512MbitのQuad-SPI(QSPI)Flashメモリを搭載しています。さらに、柔軟性を高め応用分野を拡大する新しいアクセサリとして、DSIフレキシブル・ケーブル用アダプタ基板(15ピン、1列)のB-LCDAD-RPI1と、DSI・HDMI変換アダプタのB-LCDAD-HDMI1が追加されたため、さまざまなディスプレイの接続が可能です。同キットには、開発コストに応じて、4インチの静電容量式タッチパネル・ディスプレイ(WVGA)B-LCD40-DSIを追加できます。B-LCD40-DSIは、同キットのアップグレードが必要となった際に、別途購入することができます。

STM32F769 Discovery Kitは、無線接続用ボード、DSI/HDMIディスプレイ用アダプタ・ボードおよび4インチ・タッチパネルLCD(WVGA、MIPI-DSI)と共に入手可能で、価格は約49ドルからです。STM32F722/723および暗号化機能を強化したSTM32F732/733は、2017年第1四半期に量産が開始される予定です。LQFP64パッケージで提供されるSTM32F722RET6の参考サンプル価格は約5.04ドルです。

詳細については、www.st.com/stm32f7をご覧ください。