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STマイクロエレクトロニクス、最新マイクロプロセッサ用の高集積パワー・マネージメントICを発表

・マイクロプロセッサおよびペリフェラルに最適な保護回路付き統合型電源IC

2024年9月19日

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32MP2マイクロプロセッサ用のパワー・マネージメントIC「STPMIC25」を発表しました。同製品は、マイクロプロセッサのすべての電源および、システム・ペリフェラルに供給できる16チャネル分の電源を1パッケージに集積しています。これにより、フィルタリングと安定化のためのわずかな外付け部品のみでハードウェア設計を完成させることができます。また、迅速な開発スタートに貢献する評価ボード「STEVAL-PMIC25V1」も提供されます。

STPMIC25には、7つのDC-DC降圧コンバータと8つの低ドロップアウト(LDO)レギュレータ、およびシステムDDR3 / DDR4 DRAMの基準電圧(Vref)を提供するためのLDOが1つ搭載されています。8つのLDOには、USB HSおよびUSB Type-C PHY ICへの電源供給専用の3.3Vチャネルが含まれています。また、汎用LDOも搭載されており、メモリ・カード・インタフェースやイーサネット・ポートなどの電源回路に割り当てることができます。

降圧コンバータは、マイクロプロセッサのCPUコア回路、GPU、I/O、およびアナログ・ドメインへの電源供給に最適化されており、DDR RAM電源供給用および汎用補助出力用のチャネルも備えています。また、幅広い動作条件にわたって高速過渡応答および低リップル特性を示し、マイクロプロセッサのパワー・ドメイン固有の要件に対応するように設計されています。すべてのコンバータが適応型の一定オン時間制御を用いて高効率を実現し、高度な同期技術によるスペクトラム拡散周波数変調と位相シフト・スイッチングを用いてEMIを最小限に抑えます。また、各コンバータは高電力モードまたは低電力モードで動作させることができます。これは、アプリケーション・ソフトウェアによる制御が可能で、コンバータの静止電流を最小限に抑えることで、ホスト・システムの省電力性能を高めることができます。すべての降圧コンバータおよびLDOは個別に有効化 / 無効化できます。

STPMIC25は、不揮発性メモリ(NVM)とI2Cインタフェースを搭載しているため、幅広い用途に柔軟に対応可能です。出力電圧やパワーアップ / パワーダウン・シーケンスなどの設定はソフトウェアによって、動的にプログラムまたは設定することができます。また、過熱保護や過電流保護などの安全機能を各出力に備えています。

STPMIC25は現在量産中で、高さがわずか0.9mmの56リードWFQFNパッケージ(6.5mm x 6.5mm)で提供されます。単価は1000個購入時に約3.38ドルで、STのeSToreから無償サンプルを入手可能です。STEVAL-PMIC25V1は、STのeSToreまたは販売代理店から購入できます。

詳細については、ウェブサイトをご覧ください。