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STマイクロエレクトロニクス、 先進的な産業機器およびコンスーマ機器向けの デュアル・モータ設計をサポートする評価ボードを発表

・高集積モータ・コントローラ「STSPIN32G4」およびSTM32Cube開発エコシステムを活用し、 製品開発期間の短縮に貢献

2024年5月22日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、モータ制御用評価ボード「EVSPIN32G4-DUALを発表しました。この評価ボードは、高集積モータ・コントローラ「STSPIN32G41個で2個のモータを制御し、製品開発の加速、基板設計の簡略化、および部品コストの削減に貢献します。

EVSPIN32G4-DUALは、ロボットや多軸のFA(ファクトリ・オートメーション)システム、園芸工具、電動工具など、先進的な産業機器およびコンスーマ機器の製品開発期間を短縮します。ボードに搭載されているモータ・コントローラ「STSPIN32G4」は、Arm® Cortex®-M4コア搭載マイクロコントローラ(マイコン)を集積しており、2個のモータを同時に制御する処理能力や、ベクトル制御またはフィールド指向制御(FOC)のような複雑なアルゴリズムをリアルタイムに実行する能力を備えています。さらに、このマイコンの周辺回路として、モータ制御や汎用タイマ、アナログ機能(オペアンプやコンパレータなど)を集積しており、センサ付きまたはセンサレスFOC、先進的な位置制御アルゴリズム、およびトルク制御アルゴリズムに対応します。

また、STSPIN32G4に集積された先進的な3相ゲート・ドライバに加え、ゲート・ドライバ「STDRIVE101も搭載されています。これにより、2個の3相インバータを制御して、最大電源電圧74Vで10Aまでの電流を供給可能です。どちらのゲート・ドライバも、独自のブートストラップ回路や、ドレイン・ソース間電圧モニタ、貫通電流防止、複数の過熱保護、減電圧ロックアウト(UVLO)といった安全機能を備えています。

EVSPIN32G4-DUALは、STSPIN32G4に内蔵された電源回路を活用することで、設計の小型化や部品コストの削減、量産における調達の簡略化、組立て時間の短縮に貢献します。この電源回路では、ゲート・ドライバのVCC電源用のプログラム可能な降圧コンバータとLDO(低ドロップアウト)レギュレータ、さらにスタンバイ時のマイコンに電源を供給するための低静止電流の専用レギュレータなどが集積されています。

STSPIN32G4は、STM32Cube開発エコシステムに対応しており、開発を始めるためのツールやミドルウェア・パック、ソフトウェア・サンプルなど、アプリケーション開発に必要となるさまざまなサポートが提供されます。モータ制御ソフトウェア開発キット「X-CUBE-MCSDK」には、FOCやSTM32モータ制御ワークベンチなどのアルゴリズムに向けたファームウェア・ライブラリが含まれています。このキットは、使いやすいグラフィカル・ツールで、メニューから直接選択することで自動的にEVSPIN32G4-DUALを設定することができます。

EVSPIN32G4-DUALは、STのウェブサイトまたは販売代理店から入手可能で、価格は約145ドルです。

詳細については、ウェブサイトをご覧ください。

* STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。