STM32WBA5シリーズのフラグシップ製品「STM32WBA55」は、低消費電力のBluetooth LE 5.4、Zigbee、Thread、Matter(Thread RCP)など、複数の無線通信規格を同時に使用して通信することができます。Matterボーダー・ルータは、スマート・ホーム機器およびIoT機器に最適な新しいオープン・ソース規格であるMatterにおいて、STM32WBA5に最適です。これにより、STM32WBA55は優れたユーザ体験の実現に貢献するとともに、ハードウェア / ソフトウェア開発を簡略化し、新製品のコスト削減や開発期間短縮に貢献します。
また、STM32WBA5シリーズは、最新規格であるBluetooth LE Audioにも対応しています。同規格は、より豊かなオーディオ体験を提供する魅力的で革新的な新製品を可能にします。Bluetooth LE Audio規格には、オーディオ・ブロードキャスティング(一斉同報)ができる新機能「Bluetooth Auracast™」も含まれています。
STM32WBAシリーズは、ワイヤレスSoCとしてSESIP(Security Evaluation Standard for IoT Platforms)レベル3という重要なセキュリティ認証を取得した、市場初の製品です。これにより、STM32WBAワイヤレスSoCを搭載したスマート機器は、US Cyber Trust Mark、および2025年に義務化される欧州EUの無線機器指令(RED)の両規制に簡単に対応できます。
Performance Designed Products(PDP)社の最高技術責任者(CTO)であるTom Roberts氏は、次のようにコメントしています。「私たちは、ゲーミング周辺機器がゲーミング・コミュニティそのものと同様に、ユニークで親しみやすいものであるべきと考えています。PDPは、数世代にわたるビデオ・ゲーム機器においてSTと協力を続けており、STM8およびSTM32マイコンを長年にわたり使用してきました。STの製品は、きわめて競争の激しいゲーム機器市場において、当社が求める機能を一貫して提供してくれます。当社は最近、革新的なゲーミング・コントローラに最適なソリューションとして、Bluetooth LE技術と汎用マイコンに基づく短距離無線通信に対応したSTM32WBA5ワイヤレスSoCを採用しました。性能、ペリフェラル、コスト、開発エコシステムが理想的に組み合わされた同製品により、シンプルかつ迅速な開発が可能になりました。」
Bluetooth LE用に設計されたBluetooth LE Audioにも対応しているため、STM32WBAシリーズは音質と消費電力をきわめて柔軟に最適化できます。さらに、ブロードキャストやマルチキャスト・オーディオなどの機能を活用したLE Audioの最新のユース・ケースが、ユニークな製品開発に貢献します。